今日の古木#4「120年古民家を支えてきた大黒柱」
今日の古木#4「120年古民家を支えてきた大黒柱」
山翠舎大町倉庫にあるたくさんの古木たち。そんな中から、また新たな住居や店舗などに活躍の場に移そうと今か今かと待ちわびている古木たちを『今日の古木』と題し、1本ずつ紹介していきます。第四回は、120年もの間、古民家を支えてきた大黒柱とそこに隠された職人さんの粋な遊び心とは?
目次
樹種
今回は「ケヤキ」でございます!!
あれ?前回もケヤキじゃなかったっけ?
そうです。前回もケヤキでした。
2連続となってしまいまいたが、どうかご了承を。。。
原産地・古木年数
古木年数120年。原産地は、長野県の小川村にある日影という地域です。
村内各所から雄大な北アルプス後立山連峰を望むことができます。「日本で最も美しい村」連合に加盟している小川村の自然豊かな景観は、信州の様々な百選にも選定されています。
寸法
太さ 255×255
長さ 5800
このサイズ感、ポイントですよ!
部位
今までの写真をご覧になってきて、なんとなく察しがつくかとは思いいますが、ズバリ「柱」です!
先ほどの寸法や、材がケヤキといった点を踏まえると、これは古民家の柱の中でもより大きく太く、強い材を用いた「大黒柱」と言えます。
だいこくばしら【大黒柱】
① 日本民家の中央部にあって、家を支えている柱。他の柱より太く、家格の象徴とされる。大極柱。
② ある集団の中心となり、それを支える働きをしている人。 「一家の-となって家族を養う」
大黒柱を見上げてみると大きな穴(ほぞ穴)が空いています。
反対側にも同じような穴が。
この穴は差鴨居や胴差しなどといった、構造の役目を果たす横材が組み込まれていた跡であり、
このサイズのほぞ穴が同じ高さの位置に4面全てあることからも、この柱は、古民家の中心部分で大きな荷重を受けていたことがわかります。
職人の遊び心「埋め木」とは?
埋め木とは、木材を建材として使用する際、その木材本来のひび割れや穴、節などといった、意匠的にあまり見せたくない部分に木片を入れて繕うことです。
普通は綺麗な丸や四角といった形で埋めるのですが、古くから、大工さんの風習?みたいなものとして、この埋め木に遊び心が取り入れられることがしばしばあります。
例えば、、、
中目黒にある弊社施工店舗の例。これは将棋の駒ですかね!
これはカウンター材ですが、こんなところにも!紅葉の葉!!
このような感じでデザイナーさんとかではなく、実際にその場で施工をしている職人さん(大工さん)のセンスと熟練した技を垣間見ることができます!
ディズニーランドで隠れミッキーを見つけた時の感覚に近い??ちょっと違うか。。
そして今回の大黒柱にみられた埋め木がこちら!!
・・・りんご?
いや、色味的には焼きりんご!??
いやいや、これは「壺」か???
皆さんは何に見えますでしょうか?
明日の古木でまたお会いしましょう!!
ではでは!