今日の古木 #17「土蔵の棟木」

今日の古木 #17「土蔵の棟木」

山翠舎大町倉庫にあるたくさんの古木たち。そんな中から、また新たな住居や店舗などに活躍の場に移そうと今か今かと待ちわびている古木たちを『今日の古木』と題し、1本ずつ紹介していきます。第17回は、土蔵の棟木について。そもそも土蔵とは? 棟木とは? さらにそこに墨で書かれた文字が意味するものとは一体何なのか?


さあさ、やってまいりました今日の古木。

いやー、最近の気温の変化には体がついていかないですねー!
ここ大町では、朝昼夜でなんと温度差20度もあるなんて日がありました!!

気温にあった服装をするのがなかなか困難なここ数日を過ごしております。笑

さて、今回ご紹介する古木は、大町倉庫の中でもトップクラスの太さを持つ古木です。
そしてそこに墨で書かれた大きな文字とは一体なんなのか?

早速、Let's explore!(探っていきましょう!)

今日の古木情報

樹種は松です。

松に関しては、以前の記事で特徴など紹介しておりますのでそちらをご覧ください!

今日の古木#1「長さ10m、松の大梁」

http://koboku.org/articles/134

山翠舎大町倉庫にあるたくさんの古木たち。そんな中から、また新たな住居や店舗などに活躍の場に移そうと今か今かと待ちわびている古木を『今日の古木』と題し、1本ずつ紹介していきます。第一回は、長さ10m、特大級の松!

今日の古木#7「面白古木! 蛇? それともコブラ?」

http://koboku.org/articles/147

山翠舎大町倉庫にあるたくさんの古木たち。そんな中から、また新たな住居や店舗に活躍の場に移そうと今か今かと待ちわびている古木たちを『今日の古木』と題し、1本ずつ紹介していきます。第7回はいつもの真面目なお話からちょっと外れた番外編。面白い形をした古木を紹介していきます。

寸法は350×500×6500

太さだけでいったら、ここ大町倉庫にある古木たちの中でもトップクラスです。優等生です。

家の中で最も太い柱、大黒柱ですら、主に300角程度の太さですから
それを考えただけでもかなり太い古木だと想像できます。

それでも正直あんまり伝わらないなーという方へ

我がこぶしと比較してみました。笑

これでどのくらい太いか伝わりましたかね??

自分の手が子供みたいに見えてなんだか悔しいです。笑

原産地は長野県北安曇野群白馬村にある神城という地域です。

登山やスキー、スノーボードなど好きな方であれば「白馬」と聞いてピンとくるのではないでしょうか?

昔の本来の読み方は「白馬(しろうま)」だったのですが、一説によると、一部の登山客が「白馬(はくば)」と間違えて読んだのがそのまま根付いてしまい、いつの間にか王子様が乗っている白馬になってしまったみたいです。笑

また、有名なところでいうと、長野オリンピックの会場にもなった国内最大規模の八方尾根スキー場などがあります!

土蔵の棟木

今回の古木、どこのどういうところに使われていたものかというと
タイトルにもあります通り、土蔵の棟木として使われていた古木です、

読み方は「土蔵(どぞう)」の「棟木(むなぎ)」です。

???が浮かんだそこのあなた!

大丈夫です。一つ一つ説明していきます!笑

今回はいつものいわゆる古民家(住居)からとってきたものではなく、土蔵と呼ばれる、壁を泥や漆喰で塗り、食物やお酒などの保管庫として作られた建物の部材です。
単に「蔵(くら)」と呼ばれることもあります。

そして棟木というのは、建物の三角屋根の1番てっぺんにくる部材です。

その証拠に今回の古木をよく見てみると、、

このような彫り込みが!

等間隔でぎっしり!

上から見た様子。左右対象に彫り込みがあり、なおかつ上面は屋根の傾斜に合わせて角度がついています。

この彫り込みには垂木が収まってきます。


いかがでしょう?
これでイメージはつかめましたかね?

建物の無事を願う?上棟式とは

上棟式(じょうとうしき)というものをご存知でしょうか?

新築で家を立てたことがある方や、その現場に居合わせたことがある方であれば知っていたり、聞いたことがあるのでは?

上棟式とは、日本で建物の新築の際に行われる祭祀であります。別名、棟上げ(むねあげ)、建前(たてまえ)、建舞(たてまい)とも言うこともあります。

竣工後も建物が無事であるよう願って行われるもので、通常、柱・棟・梁などの基本構造が完成して棟木を上げるときに行われます。

また上棟式では、魔よけのための幣束(へいそく)を鬼門に向けて立て、四隅の柱に酒や塩、米などをまき、天地四方の神を拝みます。地域によっては、餅やお金(硬貨)をまくところもあるそうです。


これと同時に棟木に上棟年月日、建築主、施工者などを墨で書き、棟梁が取り付けを行います。

実はそれが今回の古木の文字の正体です!

幅いっぱいにぎっしりと太い字で書かれています。

これを見る限り、上棟が行われたのは明治29年(1896年)
今から122年前だということがわかります!

大町でたくさんの古木を見てきましたけど、このようにはっきりと数字(証拠)を目にすると、
その古木のオーラと言いますか、何か圧倒されるような、そんな感じがします!笑

間近でみると、少し’怖い’という感覚さえ覚えます。私だけでしょうかね?笑

ちなみにちょっと豆知識!

この棟木にも書かれている棟梁の名前が書かれているのですが、

そもそも「棟梁(とうりょう)」という言葉

大工さんの中でも1番偉い人、親方をさす言葉なのですが、
「棟木」と「梁」が建物を支える重要な部材であることから、それ掛けて、そう言われるようになったとされています。

うまいですねー!笑

それに純粋にカッコイイです!

さてさて今回は、棟木から上棟式、棟梁の話まで

なんとも「棟」づくしなお話はいかがだったでしょうか?


これから新しく家を建てる予定のある方などは特に、「上棟式」

現代では、やったりやらなかったり、
地域や宗教などによってやり方が違かったり、いろいろするので
一度調べてみることをおすすめします!


ではでは今日はこの辺りで!

この記事のライター

大町にて絶賛古木修行中!

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