巨樹ツアー プロローグ「巨樹MAPも開設」

巨樹ツアー プロローグ「巨樹MAPも開設」

巨樹をリスペクトしてやまない編集長いわたが、巨樹を訪ね歩く連載企画です。みんなも自分が見つけた巨樹スポットを「巨樹MAP」で投稿しよう。


巨樹にはオーラがある。


巨樹にはオーラがある。
数百年、ときに千年を超え世界を見つづけてきたオーラがある。
巨樹は生きた伝説である。
彼らの面がまえを見るがいい。
何もかもを知っているかのようだ。

哲学は言葉にできない問題に挑戦し、物理学は宇宙に挑みつづけ、人工知能はシステム化を逃れる心の構造に挑み続けるだろう。
こうした学問に対して人が抱いてきた気持ちには、巨樹に対して人が抱いてきた気持ちと、1つの決定的な共通項をもっている。

それは、人間では到達できない領域がそこにあるということだ。

リスペクト! そんな巨樹の立つ場所へ行こう!

時代は今まさに巨樹である。


そして意外に知られていないが、巨樹好きな人間は多いのである。

周りが、芸能人とかオシャレとか、そういう話ばかりするから、つい私たちは、みんなそういうものに興味があるのだと思いがちである。でも違う。それは他愛のない話だから量産しているだけで、本当のところは、ほとんどの人が、そんなものよりずっと巨樹のほうに興味があるのである。

試しに、周りの人に、「巨樹についてどう思うか?」と、訊いてみたらいい。
なんだかんだで半分以上の人が「いいね」とか、そういうようなことを言うだろう。

ざっと僕が見積もるに、巨樹を愛してやまない人は、世界で30億人はいるはずである。
巨樹のことを「嫌いだ」という人に至っては、今までそんな話、聞いたこともない。

みんな、巨樹が好きなのである。

日本が本格的に巨樹の調査に乗り出したのは1988年(※)で、巨樹が生きてきた歴史に比べたら、情けないほど最近の話である。それでも巨樹は年々、国家レベルで注目されるところとなってきているのだ。

※…調査に乗り出したのは1988年
環境庁による自然環境保全基礎調査において初めて「巨樹・巨木林調査」の項目が加わり、全国調査が行われたのが1988年。これにより5万6000本の巨樹の存在が報告され、初めて全国の巨樹の実態が明らかにされた。その後、2000年の同調査で約6万8000本、2014年の同調査で7万本近い巨樹の存在が認められている。この世界は、はっきり言って、巨樹まみれなのだ。

時代は、巨樹の風が吹いている。吹き荒れている、といっていい。
今、この混迷の時代において、巨樹は確実に求められている。

みんなも実は知っている。自分の家の近所にある、あのすごい巨樹のことを。あの最高の面がまえをした巨樹のことを。

みんな巨樹が大好きだ。みんなもっといろいろな巨樹を見たいと思っている。

だったらということで立ち上げました…

巨樹MAP


世界30億の巨樹ファンのための、巨樹MAP!!

今はまだまっさらだが、投稿自由なこの地図にみんなで巨樹のスポットを投稿していけば、アフリカからパタゴニアまでビッシリ巨樹の写真で埋められるに違いない。

巨樹MAPへの投稿はこちらから

巨樹を前にしたときの禁止事項


巨樹が好きということは、巨樹をリスペクトしているということである。

言うまでもないことだが、観光気分のチャラい感じで巨樹に会いに行ってはダメである。
巨樹の前で、片手スマホはもってのほか。ぼりぼりお菓子を食べるような不始末は、たとえ物心つかない子どもといえど問答無用、厳しく叱りつけるのが大人の役目!

一つ、巨樹ツアーは襟付きの服を着て行くべし。
一つ、目的の巨樹の前に立ったら拝礼すべし。
一つ、巨樹の前では下ネタ厳禁。

そして僕は今日も、巨樹に会いに行くのである。

というわけで、いざ、ツアースタートです。

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この記事のライター

新聞記者からカメラマンになって、フリーのデザイナーに。
なぜかこのサイトの編集長も。

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